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今年の夏のある日、警察から一本の電話がありました。
警「お宅に自転車ありますか？」
私「ハイ、ありますよ。」
警「盗まれてませんか？」
私「ハイ、しまってありますけど。」
警「盗難届けが出てるんですけど。」
私「ハ〜、何処からですか？」
警「お宅、宮崎さんですよね？」
私「ハイ、宮崎ですよ。」
警「お宅様から盗難届けが出てるんですが・・・。
その自転車を今警察で預かってるんですけど・・・。」
話の脈絡をつかめない私は、「何かの間違いじゃないですか？」と言おうと思った瞬間、『アッ！』と昔の出来事を思い
出したのです。
６、７年ほど前のある日、娘の愛車？名付けて「マリーアントワネット」が家の前で盗まれたんです。
大切にしていたゴールドの自転車だったので、しばらくの間娘はしょんぼりしていました。
その後新しく買った自転車は、「マリーアントワネット２号」と命名されました。
「まだまだ乗れますよ！引き取りに来てください。」と警察に
言われましたが、私は自転車に乗れないので、娘が帰省中に連れ戻しに行ってきました。
晴れて「マリーアントワネット」は、数年ぶりに娘との再会を果たし無事帰宅したのです。
娘は「随分丁寧に乗ってくれてたんだね〜、盗んだ人、ありがとう！」
と言って颯爽と走って帰ったのです。（ナンカ変？）
確かに丁寧に扱ってありましたし、ホントに傷んでなかったんですが、盗まれた訳なんだし盗みって悪いことなんだし・・・となんとも複雑な気持ちになりましてね・・・。
まあ 戻ってきたんだし、一件落着！
ただ今２台の「マリーアントワネット」の越冬支度中です。
かなこ
※リポート：平成１４年度函館市文化団体協議会 青麒章 受賞
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