(更新は毎週月曜・木曜の予定です)

雨音のイメージ

2003/04/10

最近、妙に雨の音が耳に入ります。
雪の季節が長かったので、しばらくぶりに聴く「音」が懐かしいのでしょうか。
そうして耳の奥に聴こえてくる音楽は、ショパン作曲の「雨だれの前奏曲」。
どうやら今の私の耳には「雨」とこの曲のイメージが重なっているようです。

ふと思った事があります。
曲名を知っていてその音楽を聴く時は、当然のごとく曲名とイメージと音楽とを繋げますよね。
が、もし曲名を知らず、単に音楽・音の流れとして聴いたとしたなら、はたして原題と合致した曲名やイメージが思い浮かぶのでしょうか。

わがユニット「K's crew」のオリジナル「交差点」や「雨上がり」は、音楽を聴いたイメージから私が思いついた曲名であって、作曲者・齋藤さんが「交差点」「雨上がり」というイメージの
曲を作ろうと思った訳ではありません。
私にとっては無から有を生むというほど大袈裟ではないにしろ、逆発想のおもしろ体験だった訳です。

ショパン作曲の「別れの曲」。
これはショパンの生涯を描いたフランス映画「別れの曲」の主題歌に、ショパンの練習曲の旋律的な部分が歌詞をつけて用いられ、後にこの練習曲は「別れの曲」と「俗称」されるようになったそうです。
またベートーベンの「月光」も、彼を尊敬していた詩人がこのソナタを聴いて、スイスのリュツェルヌ湖上に映える月光を思い起こすといって詩をつくり、そうしてその詩が有名になった結果「月光ソナタ」と呼ばれるようになったそうですものね。

音楽から発想するイメージって人それぞれあってしかるべき。
いろんな人から楽しい話がいっぱい聞けるかもしれない!
な〜んてたわいのないことを考えた静かな雨の朝でした。

かなこ

  

※4/29(火)筝曲美音和会 第51回演奏会のお知らせ

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