(更新は毎週月曜・木曜の予定です)

老いし木、紅梅

2003/04/24

つい先日 みぞれ混じりの雨が降り身を縮めていましたが、桜前線は確実に北上中、ようやく桜の季節到来近し。

さて、我が家の裏庭に、紅梅の老木があります。
数年前から咲くことを忘れたようで、もう寿命なのかと思いつつも「枯れ木も山の賑わい」とばかりに植えたままにしておきました。

昨年 小さな蕾が少し顔を見せてくれて、5〜6個の花が咲き「生きていたのかー」と感慨一入。
「名残の花なのかな〜」と内心寂しくもあり、今年の開花は期待していなかった私です。
そして今年。
なんとまあ!昨年の倍以上の蕾がついているではありませんか!感動ものです。

「老い」を認識しつつも自助努力するわが母に似て強き老木。
「今年も良い年になるよ!」という吉報か・・・。
「強く生きよ」という戒めか・・・。
とにかくこのささやかな「春」に癒されています。

このように、季節の喜びを見つけて感動する時間は「平凡」という平和な時間。
ちょっぴり目線を変えたなら、見えなかったもの、見ようとしなかったものも見えるはず。
「あってはならないこと」がありすぎる世の中にいて、殺伐とした寂寥感に慣らされたくないと思う時間です。

『老いし木に 春の訪れ 紅つぼみ
  みぞれ交えて 泰然自若』(かなこ)

かなこ

  

※4/29(火)筝曲美音和会 第51回演奏会のお知らせ

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