今日5月29日は白桜忌(ハクオウキ)。
「情熱の歌人」と言われる与謝野晶子の命日なんですね。
明治11年生誕。昭和17年没。
私の祖母「宮崎カン」は明治10年生まれですから、私にとって身近だった「おばあちゃん」と同世代の人なのだな〜と思うと、激動の時代を生きた一女性としての考えやその生涯を垣間見たいという衝動にかられます。
与謝野晶子は「白色の染井吉野の桜」を晩年好んだそうで、「自分の戒名には『白桜院』を・・・」と話していたと、ある文献に書いてありました。
『 木の間なる 染井吉野の白ほどの
はかなき命 抱く春かな 』(与謝野晶子)
過去に、与謝野晶子の「歌」が歌詞になっている筝曲を歌うチャンスがあり、晶子の生涯に関した書物を読んだことがありました。
私が与謝野晶子に抱いたイメージは「激情」という二文字。
才色兼備の魅力的な女性だったのですね。
私が知っている範囲ですが、筝の曲の歌詞をご紹介します。
*こすもす(宮城道雄作曲)
『 少し冷たく 匂わしく 清くはかなく たよたよと
こすもすの花 高く咲く 秋の心を知る花か
薄桃色(うすももいろ)に 高く咲く 』
*錦木に(唯是震一作曲)
『 錦木に 萩もまじれる したもみじ
ほのかにきなる 夕月夜かな 』
*人に(中島靖子作曲)
『 頬に寒き 涙つとうに
言葉のみ はなやぐ人を 忘れ給うな 』
この「人に」という歌曲は、私のCD「〜奏〜」に筝・唄ともに入れさせていただきました。
大切な思い出の一曲となり、「与謝野晶子」を想う曲となっています。
かなこ
※函館音楽協会(5/17)、三曲協会(5/18) のリポートをアップしました。
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