カナコラム  (更新は毎週月曜・木曜の予定です)

秋の言の葉

2003/08/21

最近、お弟子さん達のお稽古曲は古曲が多く、レッスンの雰囲気が落ち着いた感じなんです。
「笹の露」「萩の露」「八重衣」「御山獅子」「桜川」「七小町」「秋の言の葉」などが、現在レッスン中の古曲です。

古曲はゆったりとしたテンポの曲が多いから、落ち着いた雰囲気になるということではなく、古曲を学ぶことで、間合いの取り方や、呼吸を大切さを覚えて欲しいと思ってレッスンするので、お話も多くなる=落ち着くんですよね。
古曲を演奏する時は長い呼吸を知ることや、余韻を心で聴けることが重要な要素だと私は思っています。
そして歌詞の内容を理解し、その心を想像することが大切な要素。

たとえば
『散りそむる、桐の一葉におのずから、
  袂涼しく朝夕は 野辺の千草のおく露の 
    つゆの情け(なさけ)を身にしるや。』
(筝曲「秋の言の葉」の一節。)

「桐の葉が一葉落ちて、秋の来た事を知る」の歌詞で始まるこの曲。 
なんとも奥ゆかしい「秋」の表現ですよね。
筝でどう表現するのか!

「先生、私、耳だけは肥えているんですが、元気な感じにしか弾けないんです。ムードを出すにはどうすれば良いのでしょう?」と、あるお弟子さんに言われました。
「耳が肥えてる」なんて結構なことではありませんか!
理想的な音楽を知っているなら理想に向かいましょうよ。

お弟子さんとの勉強の日々も楽しいものです!
  

かなこ

 

8/30の全道ハーモニカコンサートの予定を追加しました。(7/28)

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