カナコラム  (更新 月曜:かなこ、木曜:endy )

ミュージシャン予備軍 by endy

2005/07/07

ども、函館大好きのendyです。

●屋外ライブは気持ちがいい

先日、日曜の晴れた日に札幌の芸術の森というところに行ってきました。
熱帯Jazz楽団という大所帯のラテンバンドのコンサートだったのですが、芸術の森は初めてでしたし、何しろ屋外ということで楽しみにしていきました。
会場はなだらかな斜面の芝生になっており、後ろの方には焼きそばや焼き鳥に氷水や生ビールなどの屋台も出ております。
お客さんはといえば、思い思いに芝生の上にビニールシートを敷き寝転がっております。
コンサートの内容もなかなかよかったのですが、何しろそのユルユルの雰囲気が御機嫌でした。

●中学生のジャズバンド

メインの熱帯Jazz楽団は、現在日本でも有数のミュージシャンが集まっているラテンとジャズを融合したビッグバンドです。
彼らの演奏はもちろん素晴らしく楽しめたのですが、実はもっと感動したことがありました。
彼らのステージの前に、SJF(札幌ジャズフォレスト)という団体から中学生のジャズコンボバンドが演奏したのです。
編成は、キーボード、ベース、ドラムス、それにサックスやトランペットなどの管楽器が4人。
おそろいのユニフォームを来た彼らは、遠くから見ているせいもあって実物よりさらに小さく見えます。
特にベースの男の子は、一番小さくて楽器とほぼ同じくらいに見えました。

●黄色い声援飛ばす

一体、どんな演奏をするんだろう?と興味津々でしたが、音が出てびっくり!
「ウマイ!」
いや、これ正直な感想です。
もちろん、細かいことを言えばキリがありませんが、自分が中学生の時のことを考えると思わず鼻水が出そうになるくらい、彼らの演奏は素晴らしかったのです。
リズムも音程も実にしっかりしています。
私もベースを弾いていますので、小さなベーシスト君は特に大注目。
彼がベースソロを始めた時なんか、黄色い声援を送ってしまいました。
もちろん会場からも期待以上の演奏する彼らに大拍手です。

●札幌の音楽環境

彼らの演奏を聴いて思ったのは、「こんな小さな時にこんな演奏が出来るんだったら、将来どんなに素晴らしいミュージシャンになるんだろう?」ということ。
彼らがうまくなるということは、彼らと一緒に演奏するメンバーもうまくなっていくことを意味します。
つまり札幌の音楽層の底辺が充実するということです。
彼らの演奏を聴いたら、大人だってウカウカしていられません。
事実、私、彼らの演奏を聴いて函館に戻り、彼らの演奏した曲をやってみようかなと思ったくらいですから。
彼らも素晴らしいですけど、彼らを育てた人たちというのも素晴らしいわけで、そういう環境がある札幌という街がとても羨ましく思いました。

●お寒い函館のミュージシャン層

一緒に行った函館で音楽スタジオを経営している人が話していたのですが、函館でのバンド人口はひと頃に比べて激減しているらしいです。
以前は高校生といえば猫も杓子もバンドをやってて、アマチュアコンサートといえば大賑わいだったそうですが、今は高校生でバンドをやっている人はほとんどいなくなったそうです。
アマチュアコンサートでも出演するのは20代から30代。
函館のミュージシャン予備軍事情はとてもお寒い状況です。
そう思って周りを見て気がつくのは、ライブで顔を合わせる面々たち。
確かに若い子は少ないのです。
私もいい歳です。
ちょっと若手育成に貢献できるようなことができないかなと思う今日この頃です。

北海道教育大学函館校、国際交流事業「日本文化実習」のリポートをアップしました。

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