カナコラム  (更新 月曜:かなこ、木曜:endy )

たぬき様 by かなこ

2005/07/11

7月に入ったというのに寒い日が続いています。
「涼しい」を通り越して「寒い」です。

昨日は演奏の仕事があって湯の川地区に行ってきました。
道すがら、あるお寿司屋さんの店先に狸(たぬき)の置物を発見!
その道はよく通る道なのですが、その狸様をお見かけしたのは今日が初めて!

我が家の横庭・裏庭・母屋玄関・お稽古玄関にも「陶器製たぬき」が居ます。
狸の八相縁起(縁喜)ってご存知ですか?

○笠・・・・思わざる悪事災難避くるため常に用心身を守る笠
○目・・・・何事も前後左右に気を配り正しく見つむることな忘れそ
○顔・・・・世は広く互いに愛想よく暮らし誠を以って勤めはげまん
○徳利・・・恵まれし飲食(おんじき)のみにこと足りて
       徳はひそかにわが身に付けん
○通・・・・世渡りはまず信用が第一で活動常に四通八達
○腹・・・・もの事は常に落ち着けさりながら
      決断力の大腹を持て
○金袋・・・金銭の宝は自由自在なる運用をなせ
○尾・・・・何事も終わりは大きくしっかりと身を立つるこそ
      真の幸福
                   石田豪澄作詞

東京の師 唯是震一先生の作品に、
「声と器楽のための組曲 信楽狸」という曲があるのですが、それは上記の「八相縁起」を母体歌詞にした曲なんですよ。
私は東京でこの曲に出会い、「狸様の偉大さ・・・?」を初めて知った訳です。
それまでは「狸寝入り」「狸おやじ」などと、あまり良いイメージは持っていなかったのですが、八相縁起を知った時「狸様、御見それしました!」っていう気持ちでした。

縁起物として狸の置物を置いているお店って、なんとなく暖かいですよね!
可愛い狸が大きな意味を背負ってお店を守っているんですものね。
わが母は「他を抜く=他抜き」で力を貰えるんだと言います。
それで狸様を集めたというか集まったというか・・・なんです。
意味を知るということって「未知との出会い」の興味ですね。

横庭の狸様とて燦燦とふりそそぐ太陽を眺めたいでしょうに〜。
「夏よ来い!」

北海道教育大学函館校、国際交流事業「日本文化実習」のリポートをアップしました。

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