あつまれ!みんなの音楽 in 函館        2003/10/5(sun) PM5:30 函館市芸術ホール

国際音楽の日フェスティバル 2003 in 北海道 〜和と洋のコラボレーション〜

六段の調べ〜打楽器アンサンブル 春の海〜オペラ 和と洋のコラボレーション〜フィナーレ

和と洋のコラボレーション〜フィナーレ

宮崎加奈古

フィナーレの「5パターンのサマータイム」では、ステージ上に並んだ椅子に演奏者が座り、順番にステージ中央に出ていって演奏し、演奏を終えてもステージ上の椅子に腰掛けて自分以外の演奏を聴くというシチュエーションでしたが、それは「演奏者の後姿から音楽の生々しい呼吸を感じることが出来る貴重な時間だった」という話も出ました。
出演者相互が感動しあうという体験はとても新鮮でした。

▲山田耕作歌曲を三味線伴奏で
独唱:引地桂子

三味線:杵屋勝幸恵、松永鉄九郎

▲バッハを尺八で
尺八:菅原久仁義 十七弦:宮崎加奈古

チェンバロ:森洋子


私は4ステージとも集中して演奏でき満足しています。
長丁場のコンサートでしたが、始めから最後まで客席で聴いてくださったリポーター遠藤さんに思わずステージ上からVサインを送ってしまいまして・・・。
ご苦労さまでした。

〜加奈古〜

▲混声合唱曲「江差」
函館MB合唱団、混声合唱団コール・フロイデ

指揮:宮崎敏 ソイ掛け:内村徳蔵

▲混声合唱曲「江差」

追分独唱:佐々木潔志

尺八:内村匡成

▲フィナーレ サマータイム

▲フィナーレ サマータイム

▲フィナーレ サマータイム

▲フィナーレ サマータイム

はみだしギャラリー

リハのステージにて

終了後のVサイン!

交流会にて

オーディエンス代表の声

5時半開演で、9時過ぎまで4時間近くという長い長いコンサート。
いささか疲れましたが、内容的にはなかなか面白かったと思います。

さて、その演奏ですが、あらためて「六段」や「春の海」を聴くといいもんですね。
日本人であることを再認識しつつ、やはりよく出来た曲なんだと再確認いたします。
こういう曲を作曲する人は、当時としては今でいうニューエイジのミュージシャンという存在だったのかもしれませんね。
もちろん弾いている宮崎さんが素晴らしいのは当然として・・・(^^ゞ

個人的に興味を持ったのが、「ヌーベルアンサンブル」というブラスアンサンブル。
リズムも小気味よく、ビート感があってとても楽しめました。
一番近くに見えたソプラノサックスを吹いている人の指の動きがとても美しく見えました。

最後の「サマータイム」ですが、さすがジャズのセッションに参加されているだけあって、尺八の菅原さんのフレーズがダントツに光ってました。
時々出てくるトリッキーなフレーズに、体が震えました。

チェンバロと箏が「弦をはじく」という意味では、同じ構造を持った楽器だという説明がありましたけど、チェンバロははじいた音に自分の気持ちを込めにくい分、最後のサマータイムは、ちょっと辛そうに聴こえました。
バッハとかはさすがにバッチリだったんですけどね。

盛りだくさんのメニューでしたが、フランス料理と懐石のフルコースがかわるがわる出された感じがして、演奏されている方は自分のステージに集中できますが、聴いている方は気持ちの切り替えがちょっと大変だったかもしれません。

それでも私の後ろで聴いていたご婦人方は、曲の合間、ずーっとお話しを続けておいでで、ずいぶんと楽しまれていたようです。
「これで、千円なら安いワヨ〜ン!」という声が聞こえてましたから、(^^ゞ

異なるジャンルの音楽家が同じイベントに出るということは、コンセプト、演出、技術、準備する楽器、舞台装置、演奏する曲、編曲、参加する演奏家の考え方などなど、考えれば頭の痛い問題がいくつもあって全体のバランスをとるのが難しく、ただ同じステージに立つだけになってしまうイベントも少なくありません。
今回のコンサートは、「和と洋のコラボレーション」というコンセプトがとても明確に伝わってきました。

おそらく企画した方も演奏された方も、今回がベストだとは思っていないでしょう。
きっと「次回はこうしてみたい!」と思っているに違いありません。
こういった企画が継続されることで、函館独特の音楽文化が育っていけばいいなと思うのと同時に、私も参加できる機会を夢見ることにいたします。

最後に写真の方ですが、一番前の席で撮ったんですけど、角度的にどうしても顔が隠れてしまったり、フラッシュを使えないことでブレてしまったりと、写真になってしまった方々にとっては、迷惑な写真になってしまったかもしれないことをお詫びいたします。

〜endy〜

photo by endy