北海道教育大学函館校、国際交流事業「日本文化実習」  2004/5/19(水) 宮崎宅

ダイジョーブ!スワレマース!

北海道教育大学函館校に留学中の学生達が、「筝」を体験する授業が昨日から始まりました。
協定校からの留学生・研修生の「日本文化体験」プログラムの一環であり、オーストラリア・シドニー工科大学から2名、カナダ・セントメリーズ大学から5名、中国からの研究生1名の総勢8名が宮崎宅に来ての「体験授業」です。

一回の授業時間は90分。
はじめに筝についての話を交えながら私の演奏を聴いてもらい、弾き方などの説明を受けた後、実際に筝爪をはめてチャレンジしてもらうのですが、「正座は出来ますか?」との問いに「ダイジョーブ!スワレマース!」という答え。
ちょっと辛そうでしたが、最初の少しの時間は伝統的スタイルから入ってもらいます。

音を出してみて良い音色が出る場所を覚えてもらいます。
弾く時の手の形や姿勢を覚えてもらうために、簡単な練習曲から始めるのですが、弾き方はすぐに覚え姿勢も「good!」でした。
例年手っ取り早く教えやすい曲として選ぶ曲は「さくら」です。
(ある年に来た学生は覚えが早く、わらべ唄を3曲もマスターした子もいました!)

今回は楽器の演奏経験がない学生ばかりであり、「さくら」という歌も知らないということなので、まず一緒に歌うことから始めた体験授業。
次回は6月2日、最終授業の9日には簡単なアンサンブルを楽しく演奏できるまでになることでしょう。
「筝を弾いたのよ!綺麗な音だったのよ!」と留学生にとって良い想い出となる時間にしたいと思っています。

関連記事(5/20 函館新聞より)

教育大留学生が箏に挑戦

 きれいな音色に感激 宮崎さんから弾き方学ぶ

道教育大函館校の留学生が19日、函館市本町の箏奏者、宮崎加奈古さん(筝曲美音和会主宰)宅を訪れ、箏の弾き方を学んだ。
同大学で行っている留学生向けのカリキュラムの一環で、日本の伝統文化に触れる授業の中で行われた。
カナダやオーストラリア、中国、インドネシア、ウクライナ国籍の計8人の留学生が参加した。

宮崎さん宅で行われた授業で、まずは留学生たちが自己紹介。その後、箏に触れて、宮崎さんの手ほどきやアドバイスを受けながら、課題曲の「さくら」に挑戦した。最初は箏爪をはめての演奏にたどたどしい手つきだったが、しだいにきれいな音が出るようになり、「さくら」も途中まで弾けるようになった。
最後に宮崎さんが洗練された演奏を披露。留学生たちはあらためて箏の音色を堪能した。

箏の授業は今後2回予定しており、宮崎さんは「日本文化を学ぼうとする意欲が感じられた。『さくら』をマスターさせたい」と積極的。オーストラリア国籍のセーラ・ジュエルさん(21)は「箏は難しかったけどとても楽しい時間だった。音色がとても気に入りました」と興味を深めたようだった。