第112回 函館邦楽舞踊協会研鑚会              2005/5/22(日)11:00 函館市民会館大ホール

貴女お上手ね!

函館邦楽舞踊協会の研鑚会が開催されました。
研鑚会は師匠格の舞踊家の発表会とのこと。
「元禄花見踊」と「六段の調べ」を演奏してきました。

●元禄花見踊


長唄の杵屋勝幸恵先生から「元禄花見踊」と筝との合奏をしたいとのお話があり、筝の手を創作しました。
函館では初の試みだと思います。
杵屋勝幸恵先生は函館出身の長唄の師で、今は東京での生活を基盤とされていて、「超」が付くほどお忙しい大活躍の先生なんです。
(私は日頃「幸恵先生」と呼ばせていただいてます。)
幸恵先生と函館の御門下=勝幸恵の会の方々との演奏は楽しく充実でした。
練習は前日の舞台リハーサルだけ。(ちょっとドキドキ)
程好いテンポの乗り具合が絶妙でワクワクしました!
ちょっぴり筝のソロもありまして、とにかく流麗に弾けることが私自身の目標でした。
幸恵先生も御門下にも大変喜んでいただき一安心。
創作手付曲一曲増えた!=私の財産が増えた!
平野さんからの感想は「先生!カッコヨカッタヨー!」

●六段の調べ

若柳吉英志先生から依頼されたのは「六段の調べ」の舞の音楽(地方)。
これは門人の平野智晴(雅智歌)と二人で演奏しました。
私は要所要所にアドリブで創作替手を加え、古典「六段の調べ」に少々の隠し味的薬味を加えました。
吉英志先生曰く「六段は四季を表わしていますので、六段目で私は舞い落ちる雪を見ます。その時には冬を感じさせる筝でお願いしますね。」と・・・。
六段の調べが四季を表わしているとは初耳でした。

この手合わせも前日ステージリハーサル一度だけ。
私も平野さんもリハーサルの後、しばし「四季と六段・雪と六段」の想像世界。
当日の演奏は、静寂で凛とした演奏だったと自負しています。
我らなりに季節感を醸し出せたとも思います。
心がこもっていて、隅々まで気持ちが行き届いた穏やかで緻密で終始丁寧な演奏と舞・・・。
そんなイメージを想像しながらのステージでした。
平野さんの押し手のニュアンスの繊細さや、美しい深みのある音色は極上でした。
(楽屋で杵屋勝幸恵先生から頂いた平野への言葉=「貴女お上手ね!」)

本番を無事終えて、平野さんと二人で家に戻ったのは2:00過ぎ。
この日3:00からは三曲協会での演奏曲合奏練習でした。

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reported by kanako