■名緒子です。
【秋韻】の余韻に、未だ浸っております。
楽屋と客席の間を行き来するのが好きで、母と共演者の方々が練習する風景を覗くのが好きで、何より母のステージを観るのが大好きだった子供時代。
煌びやかであたたかなステージは、ずっと私の憧れでした。
今回は、金森ホールという大舞台、『ライブ』では無く『コンサート』。
不安と緊張と、わくわくする気持ちを抱えての本番。
客席からのあたたかな視線に包まれながら、自然な気持ちで演奏できたこと、とても幸せに思います。
聴いてくださった皆様、本当に有難うございました。
第一部は、母のソロと、母と母の古くからのお弟子さんたちによる合奏。
重厚でやわらかく美しい響きと、呼吸。
緊張を横に置いて、聴き入っていました。
『楽器』としての箏が脚光を浴びている今日(こんにち)。
箏の入ったバンドを最近よく目にします。
しかし、『和楽器』としての箏は、とても素敵なものです。
子供の頃は、合奏練習の真っ最中に学校から帰ってくる、ということも少なくなかったのですが、今回はそういった練習に居合わせることが無かった為か、新鮮な気持ちで聴くことができました。
もしかすると初めての経験かもしれません。
第二部は、母と私。箏と唄とピアノ。
映画のサントラと、私の作った曲。
「なおちゃんの『アガペ』って曲、ママ好きだな。」
の一言で決まった最後の1曲は、自分なりの『無償の愛・家族的愛情』を唄ったものです。
母との共演自体、夢のようなことなのに、その曲を母と一緒に演奏できるなんて・・・。
夢にも思っていませんでした。
本当に、幸せです。
また一緒にできますように。
一生懸命頑張りますのでこれからも、よろしくお願い致します。
|