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尺八と箏による二重奏 風によせる三つの前奏曲
@風光る A風冴ゆる B風薫る 長沢勝俊作曲
箏 宮崎加奈古 尺八 菅原久仁義
1983年作曲。
風にちなんだ心象風景とでもいえる作品です。「風光る」「風冴ゆる」「風薫る」これらの言葉は自然に対する日本人のこまやかな気持ちと、豊かな感受性を表しているものと思われます。日本人の感性を基本にすえ、自分の気持ちを尺八や箏に託して、素直に表現したいという願いをこめて作曲しました。(作曲者記 楽譜解説より) |
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尺八と十七弦のための 峠花(とうげばな) 山本邦山作曲
十七弦 宮崎加奈古 尺八 菅原久仁義
1983年10月作曲。
我々は常に何かに安らぎを求めている。旅先で新しい自然に触発される情感、その中にわずかな安らぎを求める事ができるならば・・・との願いから、対象物を出来るだけ小さなもの、そして遠くにあるものとして「峠花」と題した。(作曲者記 楽譜解説より) |
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ふるさとの 中島靖子作曲 三木露風作歌
箏・歌 宮崎加奈古
1947年作曲。
歌詞
ふるさとの 小野の木立に 笛の音の うるむ月夜や
おとめ子は あつき心に そをばきき 涙流しき
十年へぬ おなじこころに 君泣くや 母となりても |
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筦絃秘抄(かんげんひしょう)
肥後一郎作曲
箏 宮崎加奈古 尺八 菅原久仁義
1977年作曲。
私達の祖先・先輩達は、純粋器楽の分野では甚だ少ない仕事しかしていません。どういう訳なのかは分かりませんが、純粋器楽の作品は非常に少ないのです。〜中略〜 数少ない純粋器楽の作品、または「歌もの」の中間部に見られる器楽的部分、さらには他の楽器のための器楽作品にしても、そこには、めくるめくばかりに豊かな世界があり、純粋器楽として瞠目するべき姿があるのです。祖先・先輩達がひとつの「いしぶみ」として私達の血の中にひそやかに送り込めたものをいま取り出し、書きつけることがこのたびの作業でした。「筦」は竹製の楽器、「絃」は糸を張った楽器のことで、延いては音楽を意味します。「筦絃秘抄」という題の所以です。(作曲者記 楽譜解説より) |