カナコラム  (更新は毎週月曜・木曜の予定です)

筝って珍しい?

2003/11/17

知人からの依頼があって、一昨日あるパーティーで筝を弾いてきました。
和服で3名ほどで演奏して欲しいとのご依頼。
宴会の席での演奏ですから、お話を頂いた時は「BGM的な演奏なのだろう」と思っていたのですが、なんと会食前の40分間くらい、解説(MC=アナウンス)も交えてミニコンサートをやってくださいとのお話で、通常?のパーティーでの演奏とはちょっぴり違った趣でした。
至近距離からの視線を浴びながら、緊張しながらもお弟子さんと3人で、楽しく演奏してきました。

一曲目の「六段の調べ」を弾き始めたところ、ひそやかに「お正月みたいね〜。」という声が聴こえました。
その後は現代曲を数曲演奏しましたので、曲のリズムやメロディー、テクニックなどが新鮮だったのでしょうか、「あら〜!!!」といった雰囲気になり、演奏後は質問の嵐でした。
実際に触れてみた方は、弦の張力の強さが想像していたものとは違っていたようで「凄いですねー!」とビックリ。
楽器の中が空洞であることにもビックリ・・・と、出席者の方々は「筝」という楽器にかなり興味を示された様子。
しばし「レクチャータイム」になりまして・・・。

ホテルのパーティーでしたので、立奏(椅子に腰掛ける形)で演奏したのですが、正座での演奏ではないこと自体にも驚かれたようでした。
「正式にはお座敷で座奏なのですよね。」と問われ、「・・・?」。
口角泡を飛ばして、変遷もどきと現代に生きる「筝」ついて、シャカリキになって説明した私です。

やはり古風なイメージのみがインプットされているんだな〜と、少し寂しい気持ちになりました。
「お正月」「和服」「静か」「ゆったり」「お座敷」「おしとやか」・・・etc.
決して間違ったイメージではありませんが、それのみに非ずなんですよね。

固定化されたイメージを払拭するのは、なかなか容易ではないのだな・・・と改めて認識させられた一夜でした。
(私のコンサートには一度も来てくださってない方達でしたね・・・?)

  

かなこ

 

10/12(日)北海道三曲連盟第10回定期演奏会のリポートをアップしました。

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