東京都港区の臨海副都心に昭和30年代の街並みが再現されたとか。
年配者は郷愁に誘われ、若者は“昔”への興味ということで連日賑わっているそうですね。
ふと、私が小さい頃の光景を思い出しました。
夏から秋にかけて近郊農家のオジサンが、馬車の荷台に採れたての野菜をどっさり積んで、よく売りに来ていました。
我が家の玄関前は臨時八百屋となり ご近所の奥さん達が三々五々買いに来ました。
そのうち井戸端会議も始まって・・・と、今思えばなんとものどかな下町風情だったのですよね。
そんなある日の事。
部屋に射す陽の光が、今日はいやに明るいな〜と思った私。
オジサンが「ヤーヤー、ウチの馬ね、お嬢ちゃんの家の木の葉っぱを食っちゃったよ〜!ゴメンネ〜。
餌やってたのにな〜。」と言うではありませんか。
そう言われて見てみれば、なんと庭木の枝にある
べき葉が、きれいに無くなっていたのですよ!
私はなんとも言えない気持ちで窓からじ〜っと馬の顔を見てみました。
「お腹が空いてたの?美味しかった〜?」」
「馬って優しいような悲しいような目をしているな〜。」
と何かしらの物思いだったのでしょうね。
「パッカパッカパッカ・・・。」という、の〜んびりリズムの「ひづめ」の音を思い出す時、その頃の「一日24時間」は「たっぷりの時間」であって、今よりもとても時間がゆっくり過ぎていたような、静止時間があったような、そんな気がします。
ちなみに当時畑があった所は、現在新興住宅地となっています。
ノスタルジックな想い出の一コマでした。
かなこ
※国際ソロプチミストパーティ、出演スケジュール
|